5歳~16歳の子ども・若者のメンタルケアのために 英国は3200万ポンド投入することを決定

英国政府の発表によると、5歳から16歳の子どもの10人に1人はなんらかの診断がつくような精神的な課題を抱えていることが分かった。100万人以上の子どもたちが診断のつく精神疾患や精神衛生上の課題を学齢期と思春期に持ち、子ども1人当たり年間 5万9000ポンド(約720万円)もかかっている。

同政府は、こういった状況を解消するために、3200万ポンド(約39億円)を投入して会話による認知行動療法(CBT)を含む心理療法を精神的な課題を抱える子ども・若者に提供することにした。早期に正しい支援を提供することで、将来、仕事に就くチャンスを少しでも上げ、刑務所に入る可能性を少しでも軽減させることができることがわかっているからだ。

 ポール・バーストウ厚生大臣はこう語る;

「英国厚生省は、これまで提供してきたメンタルヘルス政策を転換し、早期に介入し効果的な治療を提供することにした。子どもたちのニーズに対して責任を持つ我々が、現在提供されているメンタルヘルスケアサービスを効果が証明されている心理療法に変えることで、子どもたちが可能な限り最善の治療を受けられるようにしたい」

今年の頭に政府はメンタルヘルス政策「No health without Mental Health」を発表。これは、人生の早い時期に効果的な介入をすることに焦点を当てた、ライフコースを見据えた政策になっているのだが、この人生の早い時期の効果的な介入というのが、子ども・若者に対する心理療法の提供のことである。

政府は、大学や専門家機関に各地域にある子ども若者メンタルヘルスサービス(CAMHS)と連携し、子ども若者たちに上記の介入を提供するように依頼した。同プロジェクトはまず3つの団体と協働することになった。

●ロンドン大学とキングスカレッジロンドンが、ケンブリッジ・ハートフォードシャー・サセックス・グリニッチ・ランべス&サウスワーク・ヘーリンゲイ・ウエストミンスター・ワンズワースといった高等教育機関

●グレーターマンチェスターウエストにあるサルホード認知療法トレーニングセンターとNHSメンタルヘルスファウンデーショントラストが、ノースペニン・サウスペニン・マンチェスター&サルホード・ダーヴィー・バーンズレイといった高等教育機関

●レディングとオクスフォード・スウィンドン・オクスフォードショア・バッキンガムショア・ウィルトショア・バス&NEサマーセット・バーマウス・ドーセット・プールとグラウスターショアの高等教育機関

 

これらの連携とは別に、CAMHSは学校、家族やそのほかの機関と連携して若者たちへの多様な支援を行うことにしている。

チーフ・メディカル・オフィサーとNHSのメディカル・ディレクターは科学的根拠に基づいた実践を強化するために、医療従事者たちに対して子ども若者を脅かす、ADHDを含むメンタルヘルスについて決めたNICEのガイドラインを思い出すように通達する予定だ。

出典:英国政府

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