BOOK REVIEW       本を読む楽しさを!幸せを!

子ども・若者たちの読書傾向が極端に減っている

というデータが発表されましたが

子どもたちを取材していても、そのことを痛感します。

本を読むということは、簡単にできることではありません。

実は運動と同じで、繰り返し、いろんな文体の文章を読むことで

初めて「読書脳」が鍛えられていきます。

日頃、論理的の本を読まないとそういった本は

字面は追えてもなかなか頭に入ってこない、

というのもそういう理由からです。

書評を10年書いている私は、1日1冊~2冊は本を読みます。

ここでは、その中から特におすすめの本を紹介します。

(書評で紹介している本はどれも珠玉の一冊です!)

みなさんも、

自分が読んで心に残った本を書評とともにご紹介ください。

子ども若者も大人も大歓迎です!

2012年

4月

26日

福島 余命1カ月の被災犬 とんがりあたまのごん太

 '11年4月、福島県浪江町で保護された被災犬。それが「とんがりあたまのごん太」でした。最初はどこの誰の犬かもわからないまま、動物保護に奔走していたボランティアの女性が引き取ります。ところが、引き取ってみて、ごん太の体は悪性リンパ腫に侵されていることがわかったのです。
 ボランティアの女性は「最後にひと目だけでも飼い主さんに会わせたい」との思いから、週刊『女性自身』のシリーズ人間のインタビューを受けます。そしてその記事を読んだ読者の人たちが、記事をあちらこちらの避難所に張り出し、やがて奇蹟が起こるのですが……。

 

 本を作ったのは私の長年の担当者です。犬好きな人は私が紹介するまでもありませんが、犬好きではない人もぜひ読んでみてください。動物と人間の持つ言語化できない深いつながりに、心が強く揺さぶられると思います。特に、最終章のごん太の飼い主のおじいさんの手紙は愛情に満ち溢れていて、ただただ胸を衝かれます。

 お孫さんの里奈ちゃんは12年4月、福島の特別支援学校に入学しました。本書を通して、子どもたちが、生命について、自分を大事にすることについて、他人を想うことについて考えるきっかけになるといいなあと考えます(光文社 1,260円)

2012年

4月

04日

『楽園のカンヴァス』   原田マハ著

 

ジャングルの中に置かれた長椅子に横たわる裸婦。夜の砂漠に眠るジプシーの女とライオン。万国旗が飾られた船の前に立つ画家……色鮮やかで幻想的で独特の画風に誰もが釘づけになる。それがアンリ・ルソーの絵。東京の森美術館を立ち上げ、数々の美術展を成功させたキュレーターだったことで知られる原田マハさんの最新作『楽園のカンヴァス』はルソーに焦点を当てた美術ミステリーです。  

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2011年

11月

30日

『人質の朗読会』     小川洋子著

●地球の裏側で反政府ゲリラの襲撃を受けて人質になったツアー参加者7人と添乗員1人。結局、全員死亡するのだが、彼らが朗読会を開いていたことが2年後に発覚。インテリアコーディネーターや作家、眼医者など多様な職業の人々が語る、それぞれの忘れがたい記憶が短編の形で紹介される。

 

 

 

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2011年

10月

04日

『ルリユールおじさん』 いせひでこ文・絵

●パリに住むソフィーは本が大好き。繰り返し読んでいるうちに、大事な植物の本がバラバラになってしまいます。本を直してくれる人を求めて、街に出るソフィー。そこでルリユールという職人の存在を教えてもらうのですが、どこに行けばいいのかわかりません……。

 

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